【もしもはるかが女医だったら(星はる)】 もしもはるかが女医だったら・・・ 「星野光様!どうぞ」 あれ?この声どっかで聞いたような・・・気のせいかな? 気にはなったが似たような声なら、いるだろう的なノリでいた。 診察室に入室し椅子に腰掛け、病状を説明する 星野「先生…俺、胸が痛いんですよ、チクチクするっていうか、心音がおかしいんです。なので俺の身体は正常かどうか見て下さ……って何でお前がいるんだ!?」 とてつもなく驚いたのか反射的に椅子から転げ落ちた星野は口をパクパクさせながらこちらに目を向けてくる はるか「やっぱりお前が患者として来てたんだな」 星野が驚くのは無理がないのかもしれない あの天王はるかが白衣を着て涼しげな顔をしながらカルテに記入してるのだから… 名前を呼ばれた時点で耳にしたことがある声なのは分かっていた けれどまさか自分の想い人が女医だったとは・・・ はるか「ビックリさせたならすまない。実は僕の親父は医者をやっててね、あいにく今日は出張で留守番を任されてるというわけさ。これでも医療の資格はあるから安心しろよ」 星野「……安心しろって言われたって…」 はるか「とりあえず胸の音を聞かせてもらうから服を脱げ」 星野「え?脱がなきゃならないのか、案外お前って大胆だな…」 そう言うと服はともかくズボンまで脱ごうとするものだから慌ててはるかは制止した。 はるか「コラッ!誰が下まで脱げと言った!!」 星野「えっ…?だって脱げって言うから」 はるか「僕は上を脱げ!と言ったんだ、勘違いも大概にするんだな」 星野「へいへい、分かったよ!」 渋々、ズボンを履き終え上着を脱いだ星野の胸に聴診器をあてるはるか。 星野の胸は、正常時より波打ってるのが聴診器を聞く限りでは分かる だが胸自体に異常は見あたらないように思えた。 はるか「特に異常はなさそうだな…口を開けろ」 (あ〜ん) 喉の腫れ具合を確認したら多少、赤いぐらいだった。 はるか「ただの風邪だ!薬を飲めばすぐにでも治る、それじゃ次の人!」 星野「おい、散々待たせといて何だ、その扱いは……もうちょっと俺の身体を調べてくれよ」 はるか「僕は僕なりの診察をしてあげただろ!君の診察は終わったんだ、用が済んだなら帰るんだな」 星野「随分、冷てぇ医者だな」 はるか「あぁ、僕は冷たいさ」 不満そうに言うとひたすらカルテに記入し続けるはるかの手を衝動的に掴み自身の胸に導く はるか「なっ…何?」 星野「鼓動が速いのは手を通しても伝わるだろ?こんなに胸の高鳴りを示してるのは、どうしてか…お前に分かるか?」 はるか「…さぁ…」 星野「俺がこんなにまで胸に異常を感じるのはお前が…す……」 ――トクン…トクン 真剣に自分を見つめてくる星野の視線に捕らわれたかの如くはるかの鼓動までもが乱れかけた時だった。 シャー カーテンが勢いよく開かれ看護師が現れる。 看護婦「先生、次の患者さんもいるのでそろそろいいですか?ってお邪魔でした?」 星野の胸に手を当て一点を見つめ合ってただけに看護士は申し訳なく思ったのかその場で詫びる はるか「い、いや気にするな///決して怪しい事をしてた訳じゃないからな、第一こんな奴にときめく訳ないだろ」 星野「なっ!?俺は本気なのによ」 はるか「何が本気だ!今まで何人の女にそう言って誑(たぶら)かしてきたのか……」 星野「ちげーよ、はるかだけだよ、こんなにす……きなのは…」 ついポロリと零れてしまう星野の本音。 星野は顔を真っ赤にしていた。 一方ではるかもうるさいぐらい心音が鳴り響き、もはや女医をやってるところではない。 周りには看護士以外に他の患者だっているのに、 絶対、今の言葉のやり取りは聞かれてたに違いないだろう 何となく他の患者に合わす顔がない はるか「全く…君と来れば///えっと…今日の夜8時頃、近郊のレストランで待ち合わせな。そん時にでもこの話の続きをしよう!これは僕のアドレスだから…」 そう言うとメモの切れ端に自分の携帯のアドレスを書きだし星野に渡す 星野「8時にレストラン、な?…必ず行くから」 「うん」 日頃、星野が抱え込んでた動悸みたいな病状は、今になって考えれば、恋煩いの症状だったかもしれない (完) あとがきは追記へ [追記を読む] コメント(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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